目次
1.事業再構築補助金とは?
事業再構築補助金は、経済産業省が中小企業庁を通じて実施している制度で、ウィズコロナ・ポストコロナ時代の事業モデル転換を支援することを目的としています。
対象は中小企業・中堅企業が中心で、新しい事業展開に必要な設備投資・建築費・システム開発費などが補助されます。
2.補助対象となる事業類型
以下のような5つの主要類型があります(年度によって若干の変動あり):
- 新分野展開型:本業と異なる業種への進出(例:飲食店→弁当宅配)
- 業態転換型:同一業種内でのビジネスモデル変更(例:店内提供→テイクアウト専門)
- 事業転換型:既存事業の縮小と新事業の拡大(例:旅館→ワーケーション施設)
- 業種転換型:全く異なる業種への転換(例:製造業→ITサービス)
- 事業再編型:M&Aや会社分割などを伴う構造改革
3.対象となる業種・業態
飲食・宿泊・製造・小売・サービス業など、ほとんどの業種が対象になりますが、以下のようなポイントが重視されます:
- 売上減少などコロナ禍での影響を受けている
- 「付加価値の増加」が明確に見込める
- 新規性・独自性がある(単なる設備更新では不可)
農業法人やNPO法人の一部も対象ですが、詳細は募集要項で要確認です。
4.主な申請要件
申請には以下のような基本条件があります:
- 過去6ヶ月のうち、任意の3ヶ月の売上がコロナ前と比べて10%以上減少
- 「認定経営革新等支援機関」の確認を受けた事業計画を提出
- 補助事業終了後、3~5年で付加価値額を一定割合向上させること
また、交付決定前に契約・着手した事業は対象外となるため、スケジュール管理が重要です。
5.採択されやすいポイント
補助金は「審査制」であるため、書類の完成度が結果を大きく左右します。採択されやすい事業の特徴として、以下が挙げられます:
- 実現可能性が高い具体的な事業計画
- 数値目標(売上・利益・雇用など)が明確
- 地域経済への波及効果がある
- デジタル・脱炭素など政策との整合性がある
また、事業計画書には「SWOT分析」「競合比較」「KPI設定」など、経営的視点も盛り込むと高評価につながります。
6.まとめ
事業再構築補助金は、経営環境の変化に対応するための強力な資金援助制度です。一方で、申請には専門的な知識と丁寧な計画書作成が求められ、採択率も年度や枠によって変動します。
行政書士しまだ法務事務所では、補助金の制度選定から事業計画の作成支援、申請書類の作成まで一貫してサポートしています。採択率を高めたい方、書類作成に不安がある方は、お気軽にご相談ください。