ディーラーナンバーの運用方法
回送ナンバーは、取得して終わりではなく、日々の運用と定期的な報告が重要です。適切に管理されていない場合には、指導や許可取消につながる可能性もあるため注意が必要です。
また、回送ナンバーには封印がないため、管理が不十分な場合には盗難のリスクもあります。車両につけたまま放置することは避け、使用後は速やかに取り外し、鍵付きキャビネットや金庫に保管してください。
回送ナンバーは、本来公道を走行できない車両を運行するための特別な許可に基づくものです。その性質上、管理責任は非常に重く、不適切な使用は第三者への影響や不正利用につながるおそれもあります。制度の趣旨を踏まえ、適切な運用を行うことが重要です。
年1回の研修について
回送運行許可を受けた事業者は、最低でも年1回以上の研修を実施する必要があります。
新規申請時には、第3号様式により研修の「実施計画」を作成・提出します。許可・交付後は、その計画に基づき、第2号様式へ実施状況を記載していきます。あらかじめ定めた実施月に行うようにしてください。
なお、第2号様式の内容は、第15号様式に基づいて作成します。第15号様式には、研修の実施日時や内容、参加者等の記録を残します。
個人で中古車販売業を行っている場合には、講師・受講者ともにご自身で問題ありません。形式的に済ませるのではなく、公示や関係法令の読み直し、罰則の確認などを通じて、日々の運用において何に注意すべきかを理解することが重要です。
使用の都度、管理簿に記入を
回送ナンバーおよび許可証を使用した際は、その都度、第23号様式「回送運行許可証及び番号標管理簿」へ記入します。
記載項目は、年月日・車名・車台番号・回送目的・発地および着地・使用者・貸与時刻・返納時刻・管理者名・確認者名・備考欄です。
これだけの項目を、後からまとめて記入しようとしても、正確に思い出すことは難しいと思います。
適切な管理のためにも、また更新時に困らないためにも、使用の都度記録していくことが重要です。
この管理簿は月末ごとに締めを行い、月間の使用回数を記載しておきます。
日々記録しておけば問題ありませんが、溜めてしまうと後で一気に処理することになり、負担が大きくなります。
許可証の管理に注意(紛失リスク)
回送運行許可証は紙1枚のため、紛失リスクが高い書類です。
紛失すると再交付の手続きが必要となり、運用にも支障が出ます。
運輸支局の担当者からも、「許可証は紙きれ1枚だから、なくす方が多い」との話がありました。
もっとも、許可証は見えやすい場所に掲示する必要があるため、単に大切にしまっておくというものでもありません。
例えば、窓を開けた拍子に飛ばされてしまうこともあります。気づいたときには、もう見つからないということにもなりかねません。
そのため、
・専用ケースに入れて保管する
・回送が終わったら番号標と一緒に鍵付きキャビネットに保管する
といった対策を取ることが重要です。
年に1度の実績報告
毎年3月末時点で、回送運行の実績を取りまとめ、所定の様式で報告します。
前述のとおり、使用の都度記入していただく第23号様式を1年分用意し、4月1日から翌年3月31日までの使用回数および販売台数(販売店の場合)を記載します。
静岡運輸支局の場合は、メールでの提出が可能とのことです。許可取得時に、回送運行担当者宛のメールアドレスを確認しておくとスムーズです。
回送ナンバーを使用するときのルール
回送ナンバーを使用する際は、以下の点を守る必要があります。
・回送ナンバーを回送自動車に取り付ける
・許可証を回送自動車の前面の見やすい位置に表示する
・自賠責の保険証を備え付ける
・終了したら回送ナンバー・許可証・保険証を鍵付きキャビネットなどに保管する
・使用の都度第23号様式に必要事項を記載する
提出はしないが備えておくべき書類
以下の書類は、申請時や報告時に提出するものではありませんが、作成のうえ備え付けておく必要があります。
・第13号様式(管理責任者等名簿)
・第14号様式(回送業務従事運転者台帳)
・第22号様式(回送運行許可番号標台帳)
これらの書類は、日常的に使用する機会は多くありませんが、適切に作成・保管しておくことが前提となっています。
また、監査や査察の際に確認される場合があります。
当事務所に新規申請をご依頼いただいた場合は、これらの書類も作成してお渡しします。
運用開始後に運転者が増えた場合や、管理責任者の変更・追加があった場合には、その都度内容を更新してください。
ディーラーナンバーの更新手続き
回送ナンバーは有効期間があるため、継続して使用する場合は更新手続きが必要です。
更新申請は2か月前までに
第二章 回送運行の許可
(書類の提出と交付)
第4条
2 引き続き許可を受けようとする者にあっては、現に許可を受けてい
る期間の終期日の2カ月前までに前項の許可申請書(正副本1通ずつ)
を提出しなければならない。出典:中運局公示第30号
例えば、現在の許可証の終期日が令和12年11月30日の場合、9月末までに許可申請を行う必要があります。
なお、9月は運輸支局の繁忙期にあたるため、現場では「できれば8月中に持ってきてもらえると助かる」といった声もあります。
いずれにしても、期限直前ではなく、余裕をもって準備・申請を行うことが重要です。
更新手続きにおいて、新規申請と大きく異なる点は多くありません。
主な違いとしては、研修に関する書類です。
新規申請時には、第3号様式により「研修の実施計画」を提出しましたが、更新時には第2号様式「実施状況」を提出します。この点を除けば、提出書類や手続きの流れは基本的に新規申請と同様です。
新しい許可証の使用開始日
回送運行許可の審査期間は、標準で約1か月です。
例えば8月末に許可申請書を提出した場合、9月末頃に「許可書」が交付されます。
その後、許可証の交付申請を行い、約1週間後に回送運行許可証の交付を受けます。
更新の場合、番号標が新たに貸与されるわけではありません。
新規申請時に貸与された番号標はそのまま継続して使用し、更新では「許可証のみが新しくなる」という扱いになります。
例えば、現行の許可証が令和12年11月30日まで有効である場合、新しい許可証は令和12年12月1日から使用可能となります。
これにより、番号標を変更することなく、切れ目なく回送運行を継続することができます。
旧許可証の返納期限
旧許可証の終期日が11月30日の場合、その日から5日以内(12月5日まで)に、許可証の交付を受けた支局長等へ返納する必要があります。
手続きの流れとしては、以下のようになります。
1回目:更新のための許可申請書提出
2回目:許可書受取+許可証の交付申請
3回目:許可証受取
4回目:旧許可証の返納
新規申請時も複数回の出頭が必要でしたが、更新の場合は返納手続きが加わるため、合計4回となります。
なお、浜松運輸支局に確認したところ、旧許可証の返納は郵送でも対応可能とのことでした。
郵送する場合は、期限内に確実に到着する方法で送付することをおすすめします。
更新時の必要書類
更新手続きでは、新規申請時と同様の書類提出が求められます。
ただし、研修に関する書類が異なるため注意が必要です。
| 新規 | 更新 |
|---|---|
| 第3号様式(研修の計画) | 第2号様式(研修の実施状況) |
また、支局によっては、更新の場合に第19号様式(実績等計画書)を許可申請時に添付する運用となっていることがあるようです。
更新の際も、事前に回送運行担当者へ連絡を取り、必要書類を確認したうえで、アポイントを取ってから提出することをおすすめします。
回送運行担当者は一般の登録窓口で16時まで自動車登録の対応していることもあり、アポイントなしで訪問すると待ち時間が長くなる場合があります。
更新手続きのご依頼について
新規取得後の運用および更新手続きについて解説してきました。
ご不明点がありましたら、お気軽にご連絡ください。
当事務所では、回送ナンバーの更新手続きにも対応しております。
書類作成から提出、許可証の受領・納品まで一括してサポートいたしますので、お気軽にご相談ください。
回送ナンバー代理申請お申し込みフォーム
中古車販売店様向けのお申し込みフォームです。
内容を確認後、当事務所よりご連絡いたしますので、連絡先およびご都合のよい時間帯のご記入をお願いいたします。
※長いフォームですが、一番下の「送信する」を忘れずに押してください。
中古車販売店様以外の場合は、事前ヒアリングが必要となります。
お手数ですが、下記メールアドレスまでご連絡ください。
shimada@beppu-tomoko-office.com
※ファイルが送信できない場合や、フォームが正常に動作しない場合は、お手数ですがお電話またはメールにてご連絡ください。
※容量が大きい場合は、分割送信またはメール添付でも対応可能です。

